フリースクール僕んちとは

僕んちは、好きな時に来て、好きな時に帰れるので、その日その場には「来たいメンバー」しか来ていないはずです。どの子も、自分の目的を持っているので、その為にはみんな前向きなエネルギーが出ているのです。なので、トラブルが生じたとしても、不本意に縛り付けられている場と違って、解決後の楽しめる可能性を考えて、話し合える心の余裕がずいぶん残っているのです。こうあるのとそうではないのでは、全く違います。

僕んちでは、全ての事をメンバーやスタッフや保護者が「ミーティング」で話し合って決めています。その採決の際に大事にしているのが「少数派の尊重」で、そのために「条件付き多数決」という方法を考え出しました。決定段階で意見が分かれた時、単なる多数決ではなく、少数派に一度「説得タイム」が与えられます。説得アピール後の再投票で、賛同者が増えなければ多数意見に決まりますが、逆転する事も有り得ます。もちろん大変に時間がかかり、興味の無いメンバーにとっては苦痛かもしれません。一番簡単な「来月のおでかけの行き先」でさえ、1時間かかってしまう事もありますが、みんな徐々に意味を理解してゆき、アピール力のＵＰ、妥協案・折衷案の工夫も生まれ、議論への気力も伴ってくるので、「参加しない自由」を行使していた子も、自分に不利益な決定も困るので、少しずつ気持ちが変わっていったりします。「これこそ民主主義の芽生え」と捉えています。

僕んちでは、「遊び＝学び」「学び＝遊び」という考え方をしています。どんな経験の中にも学びはあるのであって、特定の選ばれた教科・教材だけでしか子どもは育たないという思い込みに対してその事を投げかけ、我々自身も先入観に縛られることを戒めつつ、目の前のメンバー達が展開している楽しみ方から学ぼうと努力しています。社会・世界を成長させてきたのは、古い因習から解放されることを果敢に実行しようとする自由で無邪気な人々だったのではないでしょうか？「何でも楽しめる」スタッフはそんな姿勢でいます。